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EQとは
こころの知能指数:ダニエルゴールマンの著書より

人間が不安にかられて衝動的な行動にでるのは扁桃核の仕業だが、情動をつかさどる脳の中には衝動を軌道修正しながらより適切な反応を命じる部分もある。扁桃核に起因する情動の興奮を抑えるスイッチは、視床から大脳新皮質へつながる主要回路の末端、額のすぐ内側の前頭前野に存在するようだ。恐怖や怒りを感じながらも事態に適切に対処するために気持ちをコントロールしよとするとき、状況を見直して反応を見直して反応を変更しようとするとき、脳の中で働いているのは前頭前野だ。大脳新皮質は扁桃核をはじめとする大脳扁力系の働きを調整して、人間が衝動に対してよりよい分析的で適切に反応できるようにしている。

感情をコントロールする能力と学業成績は別である。そしてもろもろの才能を生かせるかどうか・・・・これがつまり、「心の知能指数」(EQ)だ。こころの知能指数とは、自分自身を動機づけ、挫折してもじぶとくがんばれる能力のことだ。自分の気分をうまく整え、感情の乱れに思考力を阻害されない能力のことだ。他人に共感でき、希望を維持できる能力のことだ。IQと違いEQについて重要なことは子どものうちに教えれば向上させることが可能であること。人生に大きな違いをもたらすのは、IQ(知能指数)よりも子どものころに挫折を克服する能力や感情をコントロールする能力や他の人と協調する能力があったかどうかである。IQが高いからといって人生のピンチやチャンスにはほとんど役に立たない。情動の知性EQにも、能力の差がある。IQが同じでも人生に成功する人とつまずく人とがでてくるのは、EQに差があるからだ。
こころの知能指数が高い人は、自分の能力をうまく発揮できるこころの使い方を自覚している分だけ、人生における満足度や効率が高い。自分の感情やコントロールができない人は内面が混乱していて、仕事や思考に能力を集中することができない。


ポイント
●こころの障害をもつということはこのEQがうまく働かないこと。こころの障害をもつ当事者を理解し、支援するためにはこの点に共感し、そしてこの点を踏まえて支えの手を差し伸べることが大切。
EQが低いことは欠点ではない。それは足が速い、遅いの違いほどのでしかない。しかしこの競争社会の人生では大きな違いがでる。こころの障害を持つ人にとって一番辛いことは、健常者にはなかなか理解できない。そのために当事者の周りにいて支えるあなたのEQを鍛え、それがプラスに当事者に影響する。EQは「愛」ともいえる。あなたの大きくなったEQが当事者の弱っているEQを包み込んで、辛さを和らげる。そのことで、当事者のEQも安定する。IQは変えられないが、EQは変えられる。そのための認知療法や、カウンセリングなどさまざまな方法がある。EQは体験と、その結果から学ぶことができる。積極的思考の良い実を体験することで、当事者の不安や恐れ、そして頭の中の混乱をほぐして、その「快」体験が脳の中に積極的思考をつくる。脳の中にあるたくさんの思考回路から、それをより優先的に選ぶようになる。その地道な一歩一歩によって、EQを少しでも引き上げることができる。これが当事者の生活の重荷を少しでも軽くする助けとなる。
そのために聖書などを読んで、学んだり、その他参考となる図書を読んだり、それについて家族や友人と話し合うのも良い。頭の中に実際の言葉として積極的思考を暗記し、それをタイミングよく引き出せるように訓練することが大切だ。新宿フレンズのの勉強会も参考!


人生に必要な知性
1、学力にあたる言語的知性と論理数学的知性
2、卓越した芸術家や建築家が示す空間知性
3、身体運動的知性
4、音楽的知性
5、対人知性:統率力、交友力、紛争解決能力、社会的知覚能力、他人を理解する能力。この人の動機は何か、あの人はどう動くだろうか、皆と協調して働くためにはどうすればいいか、といったことを理解する能力だ。セールスマン、政治家、教師、臨床医、宗教家などとして成功している人は、だいたい対人知性に優れている。
6、心内知性:人間の内面に対するきわだった洞察を可能にする能力、自分の真情に合った生き方を選んで内的な満足を得る能力、自分自身の内面い向けられる知性、心内知性は現実に則した正確な自己モデルを形成し、そのモデルを形成し、そのモデルを利用してかしこく生きる能力だ。

EQはこの5番目と6番目の知性
ガードナーは、対人知性の本質は「他人の気分、気質、動機、欲求を識別し、それに適切に対応する能力」であるとも述べている。また、自分自身を知るカギとなる心内知性には「自分の中にある感情を把握し、弁別し、行動指針とする能力」も含まれていると述べている。

この5番目と6番目が障害されているのがこころの障害。そしてそれを無理やり身に付けさせることはできない。IQもEQも人間の優秀さを、そして成功哲学の中から考え出されたものであり、どちらも地上の利得を基準に見ている。人は人であり、さまざまな違いがある、その違いを認め合い、受け入れあい、補い合うのが人間社会であり、それが生活共同体だ。誰ひとり必要とされていない人はなく、皆それぞれの役割があり、場所がある。それを見つけるのを助けることが、大切な支援となる。

5番目、そして6番目の知性の補助を得られることが当事者の生活には大切なことであり、欠けているものを補うことになる。またこの点を訓練することが生活の質の向上につながる。そのための支援、自助方を見つけることは大切だ。EQを協調することは逆に偏見にもつながるので、この点は注意が必要だと思える。IQとEQという能力で人の成功失敗を測ろうとすること自体、おろかな行為だ。聖書には人と人を比べることぐらいおろかなことはないというのがある。これが神様の知性!神は人を公平に作られました。これはあなたが何にとらわれているかで決まります。IQ、EQそれは健常者にとっての判断基準、それは一部の人間に当てはまるものさし、ここで偏見や人間に優劣をつける判断基準でなく、すべての人間の可能性もエネルギー量も同じという大前提を理解することが必要だと思う。それ以外の偏見の排除法はないと思う。やぼったいこじつけだけど、おまけに宗教的な心理相対性理論⇒

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